SKY WEEKLY

July 1 - 7, 2024

今週の6日(土)は、新月です。

晴れた夜には、星空を観たいですね。

日没後90分もすると、夜空にはたくさんの星が見えてます。

月明かりに邪魔されることなく、天の川も見えるかもしれません。

東の空には、夏の大三角(ベガ、アルタイル、デネブ)があります(下図)。

ベガとアルタイルの間には、天の川が地平線にほぼ平行に流れています。

ベガを含む「こと座」の見どころを紹介します。

ベガの右下には小さな平行四辺形をした星の並びがあります。

その右辺をつくる縦に並んだ2つの星(ほぼ3等星)の明るさ比べをしましょう。

上に位置すること座β(ベータ)星は食変光星なので、

下のこと座γ(ガンマ)星と同じくらいの明るさに見えたり、暗く見えたりします。

肉眼で明るさの変化が分かると思います。

変光周期は13日なので、何日間かにわたって晴れた日にはチェックしましょう。

ベガの左下のこと座ε(イプシロン)星は、ダブルダブルスターといって、

2つの二重星がならんでます。

双眼鏡で2つに分離できます。

天体望遠鏡があれば、それぞれ2つに分離できて4つの星が見えます。

小さな星座さがしも今がチャンスです。

「や座」や「いるか座」も見つかるかも?

[Figure] The Summer Triangle and the Milky Way

              Let's compare the brightness of Beta and Gamma Lyrae.

    If possible, look for small constellations Delphinus (Dolphin) and Sagitta (the Arrow)!


June 24 - 30, 2024

今週の29日(土)は、下弦の半月です。

今週は、月明かりの時間が徐々に短くなりますね。

でも、あえて月と一緒に太陽系の惑星(肉眼外惑星)を観察しませんか?

夜明け前、月・火星・木星・土星が南東の空で列をなしています(下図)。

見応えがあります。

写真に残したいですね。

[Figure] Moon and three planets at the morning twilight on June 30th


June 17 - 23, 2024

今週の21日(金)は、夏至です。

最も昼間の時間が長~い日です(その分、夜が短いのでガッカリ)。

しかし、星空はまだ夏になりきっていません。

宵のころ、夏の大三角は東の空です(下図)。

三角形の頂点をなす1等星ベガ(こと座)のすぐ左下に二重星があります。

図の中で、矢印で示した星です。

こと座イプシロン星です。

ちょっと暗い(4等星ほど)ので、肉眼では見えないかもしれません。

双眼鏡で探してみましょう。

同じくらいの明るさの星が 0.05°くらいの間隔で並んでみえます。

天体望遠鏡でみると、この二重星はそれぞれの星のすぐ脇にもう一つ星がみえます。

二重星が二つなので、ダブル・ダブルスターとよばれています。

[Figure] Epsilon Lyrae easily resolved with binoculars


June 10 - 16, 2024

今週の14日(金)は、上弦の半月です。

月明かりのある夜空が始まります。

そういうときは月や惑星の観察に適していますが、

現在、惑星はほとんどが太陽のそばか西側に集まってます。

早起きしないと見えません。

そこで、今ならまだ間に合う星座観察を紹介します。

今週前半の日没後90分ころに観察しましょう。

あまり明るくない星座、かんむり座やヘルクレス座を探してみましょう(下図)。

東北東の空の一等星ベガと南(ほぼ天頂)の空の一等星アークトゥルスを結んだ線上に、

かんむり座とヘルクレス座があります。

かんむり座は、名前から想像するとおりの形(アーチ状)に星がならんでます。

ヘルクレス座は、星のならびから英雄ヘラクレスを想像するのは難しいですが、

イニシャル「H」を探すとみつかります。

[Figure] Corona Borealis and Hercules on the line from Arcturus to Vega


June 3 - 9, 2024

今週の6日(木)は、新月です。

星座や星雲・星団の観察にはもってこいです。

そして、三日月の撮影も魅力的です。

三日月の光は弱いので、近くの惑星や恒星と一緒に写真に写すことができます。

その撮影は、カメラと三脚があればできます。できれば、レリーズもあるといいですね。

9日(日)、日没の1時間後には三日月とふたご座の1等星が並びます(下図)。

西の地平線がひらけていれば、こいぬ座のプロキオンも見えるかもしれません。

いよいよ冬の星座とのお別れです。

[Figure]  The Crescent Moon with Castor and Pollux in twilight


May 27 - June 2, 2024

星空では、おとめ座やしし座など春の星座がまさに旬です。

しかし、今週の前半は月明かりがあって、よく見えません。

週の後半になると、月の出が遅くなって星座観察が可能になります。

晴れたら、星空を確認しましょう。

夜8時ころには、こと座のベガやはくちょう座のデネブなど夏の星座(星)が

東の空に昇ってきてます。

一足早く夏を感じるのもいいですね。

太陽系の惑星の多くは、太陽の方向に集まっていて観察には適さないのですが、

夜明け前の東の空に、土星や火星が見えてます。

6月2日(日)には、細い月が土星と火星の間に見えます(下図)。

[Figure] The Moon between Saturn and Mars in the eastern sky before dawn.


May 20 - 26, 2024

今週の木曜日(23日)は、満月です。

先週よりも一段と月明かりがあかるいので、星座や星雲・星団の観察は困難です。

ちなみに先週紹介したM44を見ましたか?

半月が近くにあって見つけやすいと思って紹介しましたが、

半月の光にすっかり隠されてました。

心の目パワーを発揮して、どうにか存在がわかりました。

今週は、月明かりの影響が少ない時間帯をねらって惑星観察に挑戦です。

月が沈んで太陽が昇る前、東の空に土星、火星、水星が見えます(下図)。

但し水星は、太陽が昇る直前の地平線付近に見えます。双眼鏡が必要です。

地形によっては見えないかもしれません。

太陽を見ないように注意してください!

[Figure] Saturn, Mars, Mercury and M31 (Andromeda Galaxy) in the eastern sky before dawn.

    Let's observe with binoculars!


May 13 - 19, 2024

今週の水曜日(15日)は、半月(上弦)です。

それまでは、どうにか暗い天体を見ることができます。

春の星座「しし座」と冬の星座「ふたご座」の間にある散開星団を紹介します。

「かに座」のほぼ中央にあるM44(プレセペ星団)です(下図)。

別名「ビーハイブ(蜂の巣)」といい、たくさんの星が集まっているようすが美しいです。

空がきれいなら肉眼でもモヤッとした白っぽい塊に見えます。

古代ギリシア時代には、このM44が見えるか見えないかが天気予報に利用されていたそうです。

観察には、望遠鏡でなく双眼鏡が適しています。

望遠鏡だと、視野が狭くて全体が見えないのです。

[Figure] M44 (open star cluster) located between Leo and Gemini

    It will be visible below the moon on the 14th.


May 6 - 12, 2024

ゴールデンウィークの疲れが残ってます。

新月週間です。先週に引き続き、今週も星空観察(特に星座観察)には最適です。

三日月などの細~い月を入れて写す星景写真は、恒星もしっかりと撮影できていいですね。

10日(金)の宵のころには、西の空で冬の星座と三日月が揃います(下図)。

直立した「ふたご座」を頂点にして、右下に「ぎょしゃ座」、左下に「こいぬ座」が

アーチ状に並びます(春のアーチ)。

そして「ぎょしゃ座」のすぐ下には三日月があります。

西の地平線が見えるような場所でなら、さらにシリウスやベテルギウスもまだ見えてます。

[Figure] The Arch of Spring with the waxing crescent Moon


April 29 - May 5, 2024

ゴールデンウィーク後半の今週は、星空観察(特に星座観察)には最適です。

月明かりのない星空で、暗い星もよく見えます。

天気次第ですが。

流れ星(流星)の観察にもいいですね。

来週のことですが、早めに紹介します。

5月6日(月)の午前6時ころに、みずがめ座η(エータ)流星群がピークを迎えます。

観察に適する時間は、6日の午前2時~3時半ころの90分間です(下図)。

月明かりのない好条件で観察できます。

さらに好都合なのは、6日は「子どもの日」の振替休日です。

なお、みずがめ座η流星群の流星物質(砂粒)は、あの有名なハレー彗星がまき散らしたものです。

晴れて、たくさんの流星が見えますように!

[Figure] Eta Aquarius meteor shower and its radiant point


April 22 - 28, 2024

今週の水曜日(24日)は満月です。

今週は、月明かりの明るい夜が続きます。

その月を使って春の1等星を見つけましょう。

狙うのは、おとめ座のスピカです。

春の大曲線を使うのが一般的でしょうが、

23日(火)の夜にほぼ満月の大きな月のそばにスピカが見えます(下図)。

その右には「からす座」がありますが、こちらは月明かりに消されそうです。

[Figure] Spica can be seen next to the moon


April 15 - 21, 2024

月の巡りは速いです。先週は綺麗な三日月が見えましたが、

今週は満月にむかってどんどん大きく明るくなります。

そんなときには、惑星観察ですね(下図)。

そろそろ夜空から姿を消す木星は、見納めです。

再び夜空に戻ってくるのは、11月ころです。

冬の代表的な星座、オリオン座もしばらく見納めです。

[Figure] The starry sky I still want to see

    (ORION and Jupiter)


April 8 - 14, 2024

福島県白河地域の桜はまだですが、春らしくなってきました。

今週は新月週間です。晴れた夜には星をみましょう!

宵の西空で一段と明るい木星は、4月下旬になると日没後すぐに地平線の下です。

木星を見るなら、今でしょう。見納めですが。

今週の10日(水)には、その木星と細い二日月の間にポン・ブルックス彗星が見えます(下図)。

ポン・ブルックス彗星は、明るくなってきたとはいえ肉眼で見つけるのは難しいです。

10日(水)なら、木星と月を目印にして写真に収めることができますね。

[Figure] Comet Pons-Brooks sandwiched between the thin moon and bright Jupiter


April 1 - 7, 2024

福島県白河地域では、徐々に春らしい日が多くなってます。

高気圧と低気圧が交互に通り過ぎて、気温が高くなってきました。

2日(火)は下弦の半月で、今週は月がどんどん細くなります。

日没後には、西の空にポン・ブルックス彗星と木星が見えます。

日出前には、東の空に土星と火星が見えます。

6日(土)の午前4時30分ころ、土星・火星(どちらも1.2等級)に加えて

細い月も見えます(下図)。シャッターチャンスです。

[Figure] Mars, Saturn and the thin waning Moon in bright dawn sky


March 25 - 31, 2024

福島県白河地域では、雪が舞う日があったかと思うと、暖かな日があったりして、

少しずつ冬から春に移りつつあります。

すっきりと晴れた夜空は、もうしばらく後になりそうです。

もし、夕方の西空が晴れて夕焼けが見える日には、

観察の好機を迎えている水星と、ほうき星(ポン・ブルックス彗星)を観察しましょう(下図)。

どちらも、太陽が沈んでからの双眼鏡観察がお薦めです。

[Figure] Mars, Saturn and the thin waning Moon in the evening sky


March 18 - 24, 2024

福島県白河地域では、花粉が猛威をふるってます。

鼻水だらけで、星見はちょっといいかな?

まだ寒いけど、今週の水曜日(20日)は春分です。

来週の月曜日(25日)には、水星が東方最大離角となります。

今週と来週が水星観察の好機です(下図)。

日没後30~45分ころが、観察しやすいかと思います。

望遠鏡でみると半月状に見えますよ。

[Figure] Jupiter and Mercury in the evening sky


March 11 - 17, 2024

新月(10日)から始まった今週は、細い月が美しい一週間です。

三日月(上弦)のころは、地球照もよく見えますね。

14日(木)の夕方には、プレアデス星団(M45)と木星の間に三日月が見えます(下図)。

これはシャッターチャンスです。

コンパクトデジカメやスマートフォンなどで写真撮影に挑戦しましょう。

15日(金)になると、四日月とプレアデス星団が近くに見えます。

[Figure] The waxing crescent Moon with Jupiter and the Pleiades Cluster


March 4 - 10, 2024

今週は、下弦の半月(4日)から始まり月明かりのない星空を楽しめそうです。

天気次第ですが…。

宵の頃には、南の空にオリオン座やおおいぬ座など冬の星座が輝いてます。

そして、東の空には しし座や かに座などの春の星座が昇ってます。

あなたは、早起きが得意ですか?

もしそうなら、8日(金)の早朝、火星観察に挑戦しませんか?

来年(2025年)の1月に最接近をむかえる火星ですが、

今の時期は、日の出前の明るい東の空で短時間しかみられません。

肉眼では無理です。フィールドスコープや双眼鏡で探してみてください(下図)。

明るい金星が目印になります。

[Figure] Mars between Venus and the crescent Moon


February 26 - March 3, 2024

今週は、不安定な天気が続きそうな予報がでています。

でも、晴れたら宵の頃は月明かりのない星空を楽しめます。

星空の西側半分には、冬の大三角など冬の星々が明るく輝いてます。

東側半分には、しし座などの春の星々が昇ってきています。

28日(水)の真夜中、南東の空で月とスピカ(おとめ座の1等星)が大接近します(下図)。

肉眼でみると、月とスピカを分離できないかもしれないですね。

双眼鏡などで観察してみましょう。

[Figure] The Moon and Spica come very close in the southeast midnight on the 28th


February 19 - 25, 2024

今週は、春のような陽気でスタートしました。スギ花粉も飛んでるそうです。

でも、まだ冬です。体調を崩さないようご注意ください。

先週の、木星と細い月との接近はいかがでしたか?

ここ白河地方では、薄曇りでぼんやりとした接近でした。

今週の土曜日(24日)は満月です。明るい夜空の一週間になりますね。

明るい惑星観察に挑戦しましょう。

22日と23日の日の出前、明るい金星とやや明るい火星が近くに見えます(下図)。

金星を目印にして探しましょう。

日の出直前の明るい空では、肉眼で火星を見つけるのは難しそうです。

双眼鏡がいいですね。

ちょっとワインを飲みながら金星と火星を追いかけて、

一日のスタートを待ちましょう。

ポール・マッカートニーの “ Venus And Mars” の世界ですね。

[Figure] Venus and Mars at the east-southeast horizon as dawn brightens

    The circle is the field of view of binoculars.


February 12 - 18, 2024

今週は、寒かったり暖かかったりと忙しい空模様になるようです。

スギ花粉も飛んでいるようなので、体調管理が大変です。

週末の半月(上弦)に向けて、宵の空には細い月がきれいに見えそうです。

見どころは、木星と細い月の接近です(下図)。

このとき、月齢は4.5、木星は-2.3等級です。

木星を望遠鏡でみると4つの衛星が見えます。

ただ、カリストは木星(北極)のすぐそばで木星の明るさにかき消されるかも。

このようすを写真に撮ってSNSにアップしましょう。

『国境なき天文家たち』が主催する写真キャンペーン「国境なき美しさ」が

今週の14日の木星と月の接近した写真をSNSに投稿する活動をすすめています。

#BeautyWithoutBorders をつけて投稿しましょう。

ちなみに、このキャンペーンは世界規模なので

日本での最接近(15日の17時46分ころ)から少しずれてます。

[Figure] The moon and Jupiter shine in the western sky


February 5 - 11, 2024

今週末の2月10日(土)は新月です。

今週と来週は、月明かりのない星空を楽しめそうです。

ただ寒いです。とにかく寒いです。

そんな時には、短時間でも楽しい月の観察は、いかがですか?

お薦めは、11日(日)の夕方18時過ぎの西南西の低い空です(下図)。

月齢1.4の細~い月と土星が、それぞれ高度6°と3°の地平線近くに見えます。

地上の景色と一緒に撮影すると綺麗かも?

くれぐれも防寒対策をして楽しんでください。

[Figure] Moon and Saturn in twilight


January 29 - February 4, 2024

今週末の2月3日(土)は半月(下弦)です。

そして節分です。節分は、文字どおり季節の分け目。

つまり、冬至と春分の中間点なんです。

各季節の中間点は、1年に4つあります。

春と夏 メイイブ

夏と秋 ラマ

秋と冬 ハロウィーン

これら季節の中間点は、もともと宗教的な意味合いをもち、

世界各地でさまざまな名称で呼ばれていました。

今週は、日没から月の出までが星空観察のタイミングです。

たとえば2月1日の18時30分頃、街明かりがなくて晴れていれば

天の川も見えるかもしれません。

そんな夜には、木星を目印にしてちょっと暗い星座(おひつじ座、さんかく座など)を

探してみましょう(下図)。

ちなみに、福島県白河地方ならよく見えますよ。

[Figure] Jupiter is the pointer of Aries and Triangulum.


January 22 - 28, 2024

今週は、大寒波がやってくるそうです。

星見の時は、暖かい服装で楽しみましょう。

さて、今週の金曜日(26日)は満月です。

月から離れた方角で、惑星の接近を観察しましょう。

28日(日)の夜明け前、南東の空に金星が明るく(-4.0等)輝いてます。

その左下、地平線の近くで水星(-0.2等)と火星(1.3等)が大接近です(下図)。

水星と火星は、ほとんど隣に見えますが、その高度は約1°と極めて低いので、

南東の空が地平線近くまで開けた場所でないと見えません。

双眼鏡で観察しましょう。

*先週紹介した、月面X を撮影しました。

 STARGAZING のページをご覧ください。

[Figure] The Mercury and Mars conjunction


January 15 - 21, 2024

福島県白河地方は、暖冬が続いています。

今週は、18日(木)の半月そして来週の満月にむかって月明かりが

夜空に満ちていきます。

せっかくですから、月を楽しみましょう。

半月の日、月の左隣に木星がならびます(下図)。シャッターチャンスです。

もし望遠鏡があるなら、その半月を大きく撮影してみてください。

半月の明暗の境界に、アルファベットの “X” が白く輝きます。

通称「月面X」です。月の真ん中より少し下(矢印で示したところ)あたりに見えます。

今年は、3月17日と9月10日にも見える予定です。

[Figure] The half Moon shines close to Jupiter


[Figure] Lunar X (around the tip of the arrow)


January 8 - 14, 2024

福島県白河地方では、雪が少々降り積もりましたが暖かな日が続いています。

みなさんは、先週のしぶんぎ座流星群を見ることができましたか?

私は、4日(木)の22時から24時ころにカメラをセットして見ていましたが、

流れ星は一つも写真のフレームに入りませんでした。

肉眼では数個ほど確認できました。

中にはとっても明るい流星もありました。

さて、今週は新月週間です。

カメラと三脚をつかってオリオン座の写真撮影はいかがでしょうか。

いわゆる固定撮影ですが、露出時間30秒ほどで綺麗なオリオン座を撮影できます。

宵のころに見える細い三日月と土星(下図)も、固定撮影で狙えます。

三日月と土星の場合の露出時間は、1秒前後でしょうか?

露出時間を何段階か長くしたり短くしたりして撮影すると、1枚くらいは

綺麗に写るかもしれません。

[Figure] The waxing crescent Moon with Saturn and Fomalhaut


January 1 - 7, 2024

暖かな新年を迎えました。

今年は、どんな天文現象を見ることができるのでしょうか。

しばらくご無沙汰している明るいほうき星(彗星)が見たいですね。

8月のペルセウス座流星群は、月明かりのない好条件で楽しめそうです。

あと12月8日の土星食も期待したいな。

さて、今週は月の出が徐々に遅くなります。

4日18時ころに極大を迎える「しぶんぎ座流星群」に期待したいですね。

月の出は、24時ころです。

流星群の放射点が昇る22時ころからの2時間くらいが観察に適しています。

その後は、下図のように明るい月明かり(月齢23)が流れ星を隠すかもしれません。

月が昇ったあとは、月が直接見えない西側の空で流れ星を待ちましょう。

[Figure] The Quadrantid meteor shower


December 25 - 31, 2023

先週の22日(金)は、冬至でした。

長~い夜は、これから少しずつ短くなります。

今週は満月前後の一週間、明るい天体を観察しましょう。

でもちょっと難しい観察です。

明け方の南東の空に内惑星が集まってます(下図)。

金星はすんごく明るい(-4.1等級)ので肉眼でもすぐに見つかるでしょう。

水星は 0.9等級、火星は 1.4等級と明け方の空では暗いんです。

しかも高度が低い!

双眼鏡で観察しましょう。日の出前なので、太陽が視界に入ることはありません。

[Figure] Gathering of inner planets


December 18 - 24, 2023

先週のふたご座流星群を見ましたか?

地域によっては天気が崩れて見えなかったかもしれませんね。

ここ福島県白河地域でも、極大当日は雲がでて残念でした。

その前日に撮影した流星写真を“STARGAZING”に載せました。

そして今週は、月が徐々に膨らみながら冬の星々(星座)の間を進みます(下図)。

特に22日(金)、日没直後の薄明の東の空で、月と木星が近くにみえて綺麗です。

[Figure] The Moon and Jupiter in early evening


December 11 - 17, 2023

今週の13日(水)は新月です。今週は、星空観察には最適です。

そして、15日(金)の午前4時ころに、ふたご座流星群が極大を迎えます(下図)。

これは見逃せません!

長時間露光で流星の写真撮影に挑戦するのもいいですね。

ただ、天気だけが心配です。

先週末から気温の高い日が続きましたが、夜中は別です。

めちゃくちゃ厚着して観察しましょう。

[Figure] Geminid Meteor Shower

    If the weather is good, you may be able to see dozens of meteors per hour.


December 4 - 10, 2023

来週の新月にむけて、今週の“月”は日ごとに細くなっていきます。

細い月とともに惑星などを写真に収めるチャンスです。

週末の明け方、東の空で二十六日月と金星、そしておとめ座のスピカが

並んで見えます(下図)。

また、月の出が遅いので、じっくりと星座さがしするのにも、よい時期です。

でも、防寒対策は欠かせませんね!

[Figure] The waning Moon between Venus and Spica


November 27 - December 3, 2023

11月27日(月)は満月です。しばらくの間、夜空が明るくなりますね。

でも、日没が早いこの時期は、月が昇る前に天の川だってみえるかも?

12月初旬、月が昇る1時間前までに南の空を見ましょう。

土星とフォーマルハウト(みなみのうお座の1等星)がよく見えます(下図)。

土星から30度ほど西の空にやぎ座のα星があります。

双眼鏡で見るとオレンジ色の星が2つ並んでいるのがわかります。

二重星なんです。この二重星を望遠鏡で見ると、それぞれの星が

さらに分かれて見えます。実は五重星なんです!

[Figure] Dusk Dec.1.(18h00m)  Saturn and Fomalhaut

            Look for Capricornus!  Alpha Capricorni is a wide optical double.


November 20 - 26, 2023

11月20日(月)に半月(上弦)となった今週は、月明かりがあるために暗い天体は見えないです。

せっかくですから、その明るい月や明るい惑星などを観察しましょう。

25日(土)には、満月直前の月と木星が並んで見えます(下図)。シャッターチャンスですね。

その日は、午後5時くらいになると月も木星も見えるでしょう。

それにしても、日没が早いですね。冬至までは、まだ1か月もあるというのに!

ちなみに、福島県白河市の日没時刻を調べました。

11月25日 16:28、冬至の12月22日 16:29 なんです。

そして、日没が最も早い日は12月5-6日ころで16:25 です。

春分や夏至などの二至二分は太陽と地球それぞれの中心位置によって決定されます。

地球の表面で暮らす私たちが見る太陽の動きは、それぞれの場所(緯度)によって

違って見えるのは、みなさんが知っているとおりです。

冬至よりも前に日没時刻が早くなるのは、

地球の自転軸の傾きと地球の公転軌道の離心率が関係しています。

[Figure] Dusk Nov.25.(30 minutes after sunset)

           The bright waxing gibbous Moon with Jupiter in the eastern sky.


November 13 - 19, 2023

11月13日(月)に新月となる今週は、星空観察にもってこいです。

そこでお薦めは、ちょっと暗い天体(星雲や星団など)の観察です。

アンドロメダ銀河(M31)やオリオン大星雲(M42)、そしてプレアデス星団は、

肉眼でも見つけられるかもしれません。

でも、暗い天体を見るなら双眼鏡が便利です。高倍率は必要ありません。

7倍程度で十分です。対物レンズは直径が35~40mmくらいがいいですね。

それと、三脚に載せることができると安定して楽に観察できます。

カシオペア座とペルセウス座の間に見える二重星団(h-χ)も見つけやすいかも(下図)。

今週18日(土)の14時ころに、しし座流星群がピークを迎えます。

月明かりがないので空の条件は最高ですが、出現数予報は低調です。

観察するなら18日(土)の明け方がお薦めです。

[Figure] The double cluster (h-χ) is located between the constellations Cassiopeia and Perseus.


November 6 - 12, 2023

11月5日(日)に下弦となった月は、深夜にならないと東の地平線から昇りません。

今週から暗い星空を楽しむことができますね。

アンドロメダ銀河や二重星団(ペルセウス座)など淡い天体を双眼鏡で観察する

のにはいい時期です。

9日(木)と10日(金)の夜明け前には東の空で、月と金星が近くに見えます(下図)。

月は、25日月から26日月と徐々に細くなっているので、地球照も見えるでしょう。

[Figure] Look east before and during early dawn


October 30 - November 5, 2023

10月29日(日)早朝の部分月食を見ましたか?

白河地域では西の空に雲がかかり、食の最大の頃はよく見えませんでした。

さて、今週は月明かりがあるので、明るい惑星や恒星を見ましょう。

日没後1時間ほどして、空に星が見えてくると、

天頂付近には「夏の大三角」が見えます(下図)。

もちろん夏(8月ころ)の日没後にも天頂付近に「夏の大三角」が見えます。

不思議ですね。月日が進むと星座は西へ移動するはずですが・・・?

まるで星空の時間が止まったかのようです。

これを「夏の大三角効果」ということがあります。

その理由はとても単純です。日没後1時間の時刻が夏と秋では違うからです。

秋から冬そして春にかけて、夜が長いのでいっぱい星をみることができますね!

[Figure] The Summer Triangle Effect


October 23 - 29, 2023

今週は、27日(金)に十三夜を迎えます。

すっかり秋本番です。

秋は、天気が周期的に変化し徐々に冬へ向かう季節です。

しかし、ようすが変です。晴れの日が続いています。

星空観察のチャンスです。

29日(日)は満月です。

明け方の西の空で、部分月食が見られます。

部分食の始まりは4時35分ころ、食の最大は5時14分ころです。

そして日没後には、満月と明るい木星がならんで見えます(下図)。

[Figure] The full Moon and full Jupiter shine side by side.


October 16 - 22, 2023

昼も夜も、やっと秋らしい空になりました。

昼は遠くの山並みがクッキリと見えます。夜はこんなにも星があったのかと

改めて驚くほどの星空が見える日があります。

今週も月明かりのない星空を楽しみたいですね。

22日(日)の未明、オリオン座流星群を見るチャンスです(下図)。

晴れるといいですね!

[Figure] The Orionids radiates from near the Orion-Gemini border.


October 9 - 15, 2023

日の出が少しずつ遅くなっています。

福島県白河市あたりでは、午前5時30分ころに日の出を迎えます。

少し早起きすると、東の空に明るい天体が見えています(下図)。

月、金星、そしてしし座の1等星レグルスです。

特に11日(水)の夜明け前には、それらが近くに見えていて美しい星空を楽しむことが

できると思います。

[Figure] The Moon, Venus, and Regulus in early dawn

     In early dawn morning, the waning Moon shines lower left of Venus and Regulus.

Venus before dawn is called the "Morning Star".


October 2 - 8, 2023

先週の金曜日(29日)、中秋の名月(満月)でした。

みなさんの地域では、満月が見えましたか?

その日、ここ福島県白河市では宵の頃に雲の隙間からチラッと満月が見えましたが、その後はほとんど雲に隠されていました。

残念でした。

今週の月は、東の地平線に昇ってくるのが少しずつ遅くなり、その姿は半月(下弦)に向けて徐々に暗くなります。

そして、週の後半になると、宵の頃からしばらくの間は月明かりのない暗い星空を楽しむことができそうです。

南西のいて座から頭上をとおって北東のカシオペア座まで夜空を横切る天の川が見えるかもしれません(下図)。

木星と土星も明るく輝いています。

[Figure] SATURDAY, OCTOBER 7. The Milky Way crosses the zenith right after nightfall.

     The Milky Way extends straight up from Sagittarius in the southwest, passes zenith, and runs straight down through Cassiopeia in the northeast.


September 25 - October 1, 2023

先週の土曜日(23日)、秋分の日でした。

これからは、昼よりも夜の時間が少しずつ長くなります。

星を観るには、いい季節になります。

今週の金曜日(29日)は、中秋の名月(下図)です。

旧暦の8月15日です。月齢がピッタリ15になるのは19時ころです。

[Figure] Full Moon tonight. It's exactly full at 18:58 JST.


September 18 - 24, 2023

すっきりと晴れた星空が懐かしいです。

たまに晴れ間があるのですが、すぐに曇ってしまいます。

みなさんの地域はどうですか?


21日(木) 宵のころ、さそり座のアンタレスが月にかくされる「アンタレス食」があります(下図)。

日本全国で見られる予報です(天気次第ですが…)。

潜入時刻は日没前なので、その観察は難しそうです。

出現時刻は18時51分(東京)なので観察できそうです。

しかし、那覇での出現時刻は18時33分と早いので、まだ空が明るいですね。

ちなみに、札幌の出現時刻は18時44分です。

[Figure] Globular cluster M4 is visible to the west of the moon.

 

September 11 - 17, 2023

夏の暑さは、少しずつ収まりつつあります。

星空も秋めいてきました。

日没後に星が見え始めるころ、北の空では北斗七星とカシオペア座がほぼ同じ高さに見えています。

それらのほぼ中間にあるのが北極星です。 北極星は現在、両者の中間点より少し上にあります(下図)。

そのころ、天頂にはこと座の1等星ベガが明るく輝いています。

ベガは、およそ25光年の距離にあります。しかし、太陽よりも大きく、熱く、そして 太陽の50 倍も明るいおかげで私たちは肉眼でもはっきりと見ることができるんです。

[Figure] Cassiopeia has climbed as high in the northeast as the Plough has sunk in the northwest. 


September 4 - 10, 2023

今年の夏は、すっきりと晴れた夜空にほとんど出会えませんでした。

いつのまにか、夜空には冬の星々が昇ってきています。

プレアデス星団やアルデバラン、そして木星がよく見えています(下図)。

今週は、下弦の月が徐々に細くなります。晴れたら星空ですね!


[Figure] The waning Moon rises later and later in the night, passing Jupiter and then the Pleiades on the way.


July 14 - 20, 2019

白河地方では、先週も曇りや雨で星空を見ることができませんでした。天気予報によると今週も星空は期待できそうにありません。残念です。晴れたら、「いて座」や「夏のオリオン」という異名を持つ「さそり座」そして木星、土星を見ましょう。

さて、今から50年前の7月20日(日本時間21日)、アポロ11号の月着陸船イーグルが2人の宇宙飛行士を乗せて月面(静かの海)に着陸しました(下図)。北海道では夏休み前だったので、学校の教室で先生も生徒もみんなで特集番組を見ていました。それ以来、「静かの海」という地名はしっかりと記憶されたままです。今週は満月です。たまには、月をじっくり見るのもいいですね。

[July 15] 冥王星が衝(01:32)

[July 17] 満月(06:38)

部分月食(明け方、中国・四国地方より西の地域で月入帯食)

[Figure] The landing site of Apollo-11


July 7 - 13, 2019

白河地方は、このところ曇りや雨で星空を見ることができません。土星(0.1等級)や木星(-2.5等級)を見ることができなくて残念です。

今週の日曜日(7日)は、七夕です。この日も星空は期待できません。

今週末(13日)から来週前半にかけて、月が木星と土星の脇を通過して「さそり座」から「いて座」へと移動します(下図)。晴れたら写真に撮っておきたいですね。

[July 9] 上弦の半月(19:54)

[July 10] 土星が衝(01:01)

[Figure] The gibbous Moon passes through Scorpius and Sagittarius, pairing with Jupiter and Saturn.


June 30 - July 6, 2019

白河地方は、先週も雨の日が多く星空を見ることができませんでした。土星や木星が見頃を迎えているというのに、残念です。

夕方の西空(低空)では、引き続き水星と火星がならんでいます。そして、4日(木)の夕方には新月を過ぎたばかりの細い月も一緒にならびます(下図)。シャッターチャンスです。その右側には、ふたご座のポルックスとカストルも見えています。月はあまりに細いので見つけにくいかもしれません。双眼鏡があるといいですね。

[July 3] 新月(04:16)

[July 4] 火星食(およそ14時~16時)

[July 5] 地球が遠日点を通過(07:11)

[Figure] The thin waxing crescent Moon passes by Mars and Mercury


June 23 - 29, 2019

先週の白河地方は、雨の日が多かったです。今週はどうなるのでしょう。

夜が短いので、雨降りもよしとしましょうか?

夕方の西空(低空)には、水星と火星がならんでいますが、高度が10度未満と低いため、西が開けた場所でないと見ることはできません。探してみましょう。

西の空、「しし座」と「うしかい座」の間には、「かみのけ座」があります(高度およそ50°)。そこは銀緯がおよそ+90°(銀河座標) と高いために星が少ないのですが、まばらに星が集まっています。散開星団Mel 111です(下図)。肉眼ではモヤッと見えるので、それがあたかも髪の毛のようです。双眼鏡で見てみましょう。双眼鏡の視野いっぱいに星が広がっていますので、見逃さないように気をつけてくださいね。

[June 24] 水星が東方最大離角(08:16)

[June 25] 下弦の半月(18:46)

[Figure] The Coma Berenices Star Cluster

      The cluster is about 4°wide.

            The circle indicates a binocular's field of view (7°).


June 16 - 22, 2019

今週末は夏至です。天気図では梅雨前線がはるか南に横たわり、本格的な梅雨はまだこれからと思われますが、なかなか晴れません。この時期に雨が降らないと夏の水不足が心配なので、これでいいのかもしれないですね?

さて、星空では、いつもどおりに季節が巡っています。宵の空が暗くなる頃には、北東の空に夏の大三角が既に昇っています。ひときわ明るいこと座の1等星ベガは、こと座イプシロン星と、こと座ゼータ星とともにおよそ正三角形(一辺は約2°)を形づくっています(下図)。

ベガの左下に見えるイプシロン星は、「ダブルダブルスター」として有名です。双眼鏡で見ると二重星に分離できて、望遠鏡で見るとそれぞれが二重星(つまり四重星)になっていることが分かります。イプシロン1は、5.2等星と6.1等星の連星系、イプシロン2は5.3等星と5.4等星の連星系をなしています。

また、ゼータ星は望遠鏡で分離できる二重星(4.4等星と5.7等星)です。さらに、正三角形の下にあること座デルタ星もまた二重星(4.2等星と5.6等星)です。

17日(月)は満月です。緯度の高いイギリスでは、夏の満月は日本で見るよりもずっと高度が低く、より赤みがかって見えるため「ストロベリームーン」と呼んでいます。

[June 17] 満月(17:31)

[June 22] 夏至(00:54)

     海王星が留、以後逆行

[Figure] Double stars in Lyra

      The circle indicates a binocular's field of view (7°).


June 9 - 15, 2019

6月7日ころ、東海・関東甲信・北陸・東北南部で梅雨入りしました。白河地域では、雨や曇りが続いています。

晴れた日には、星空を眺めたいですね。

今週は、木星が太陽と反対の方向「衝」に位置します。観察の好機です。

さそり座の1等星アンタレスの東に見えています(下図)。

しかし、雨が・・・。

そして土星も、いて座に見えています(下図)。

観望会には絶好の星空ですね。

[June 10] 上弦の半月(14:59)

[June 11] 木星が衝(01:29)

[June 12] 海王星が西矩(10:03)

[Figure] The waxing gibbous Moon, Jupiter and Saturn are in a straight line.


June 2 - 8, 2019

6月に入り、沖縄から南九州までが梅雨入りしています。しかし、白河地域の梅雨入りはしばらく後になりそうです。まだまだ、星空を楽しむことができそうです。

今週は3日(月)に新月を迎え、夕空で細い月が輝きます。その細い月が、週末頃には「しし座」を通過します。シャッターチャンスですね。

今週、小惑星ケレス(小惑星番号=1)は、「衝」の位置にあり明るく輝き(7.1等級)、23時頃に南中します。ケレスは火星と木星の間の小惑星帯にあり、1801年1月1日に発見された大きな(直径は約1000 km)小惑星で、準惑星の一つでもあります。下図のように、アンタレス(さそり座)の北、約9°ほどの所に見えています。肉眼では見ることができませんが、2~3日の間、写真に撮ってみると恒星とは異なる動きをしているので見つけることができます。

[June 3] 新月(19:02)

[Figure] Ceres, the largest asteroid, is past opposition this week.

    June 5th, around 11 pm.

           The square indicates a field of view (focal distance 60 mm DSLR).


May 19 - 25, 2019

さわやかな5月、夜は星空を楽しむのにもってこいです。夏の代表的な星座「さそり座」に先立って南の空に登場するのが「てんびん座」です。てんびん座のα星やβ星を双眼鏡や望遠鏡で覗いてみましょう(下図)。α星は2.8等星と5.2等星の二重星、β星(2.6等星)は珍しい淡緑色の星です。

北緯25度以南(宮古島や石垣島など)では、南十字星が水平線の上で見頃を迎えています。

春のダイヤモンドで知られるデネボラ(しし座)とコル・カロリ(りょうけん座)の間にある「かみのけ座」のまばらな星の集まり(散開星団)も双眼鏡での観察対象に最適です。

[May 19] 満月(06:11)

[May 21] 水星が外合(23:33)

[Figure] Alpha Librae (a binocular double star) and Beta Librae (a light green star)

            May 25th, around 8 pm.

            The circle indicates a binocular's field of view (7°).


May 12 - 18, 2019

今週は半月から満月に向かう1週間となります。その月は、「しし座」から「おとめ座」へと日々移動します。日没後、西の空ではふたご座のポルックスとカストルを頂点とする曲線が見えています。左端はプロキオン、右端はカペラです。すっかり夜になると、北の空では北斗七星が南中し、北東の空(高度20度ほど)に小さな「こと座」が昇ってきます。1等星ベガが目印です(下図)。やがてデネブ(はくちょう座)も見えてきそうです。

[May 12] 上弦の半月(10:12)

[Figure] Vega and constellation Lyra, hanging down from it

    May 14th, around 9 pm.


May 5 - 11, 2019

ゴールデンウィーク後半は天気のよい日が続きました。さらに5日(日)が新月で、たくさんの星がきらめく美しい星空に恵まれました。今週は夜空に月が戻ってきます。三日月のころの細い月を入れた星景写真を撮りたいですね。

日没から小一時間もすると、明るい星が見え始めます。西の空にはシリウス(おおいぬ座)、プロキオン(こいぬ座)、ベテルギウス(オリオン座)、カペラ(ぎょしゃ座)、ポルックスとカストル(ふたご座)などの冬を代表する星々が火星とともに輝いています。地平線近くまで視界が開けていればいいのですが、建物や山が迫っている場合はベテルギウスと火星を見間違えてしまいます(下図)。気をつけましょう。東の空にはアークトゥールス(うしかい座)やスピカ(おとめ座)が目立っています。

[May 5] 新月(07:45)

[May 6] 立夏(04:03)

     みずがめ座η(エータ)流星群極大(23時ころ)

[Figure] The crescent Moon with Mars and bright stars in the west at dusk

     May 8th, 1 hour after sunset.


April 21 - 27, 2019

白河地域の桜は満開を迎え、今週中には散ってしまいそうです。満月を過ぎたばかりの今週は、少しずつ月の出の時刻が遅くなり、宵空には暗い星空が戻ってきます。そして夜明け前の南の空で、その月は、「さそり座」付近の木星と「いて座」付近の土星の近くを通過するように見えます(下図)。

[April 23] 4月こと座流星群(09:00ころ)月明かりのため期待できません

      天王星が合(12:46)

[April 27] 下弦の半月(07:18)

[Figure] The waning gibbous Moon in early dawn passes over Jupiter and Saturn

             April 24,26th, 1 hour before sunrise.


April 14 - 20, 2019

いよいよ春本番、白河地域でも最高気温が15℃を越える日が多くなるようです。満月を迎える今週は、月明かりのため明るい星しか見えません。宵のころ、西空には火星と共に冬を代表する1等星がたくさん見えています。南の空では、「しし座」の中を大きく膨らんだ月が移動しています。そして東の空では、春を代表する「うしかい座」や「おとめ座」が見えます。ネクタイのような形状の「うしかい座」の頂点をなす1等星アークトゥルスと五角形の「ぎょしゃ座」の1等星カペラが、16日(火)の宵の空でほぼ同じ高度(およそ35度)に、ほぼ同じ明るさで見えます(下図)。

[April 14] 土星が西矩(06:20)

[April 17] 冥王星が西矩(15:22)

[April 19] 満月(20:12)

[Figure] Arcturus and Capella standing at the same height at same moment

            April 16th, between about 8 and 9 pm.


April 7 - 13, 2019

新年度が始まり1週間。白河地域でも桜が咲き始めました。晴れていても霞のかかった日は、星の光がおぼろげです。宵の西空では、冬のダイヤモンド(1等星がつくる六角形)が地平線の近くまで降りています。真冬に見たときと比べると何だか少し薄暗く見えます。今週は、その六角形の中を月が移動し、13日(土)には上弦の半月がふたご座のポルックス、カストルとならんで見えます(下図)。

[April 11] 木星が留(02:03)その後、逆行。

[April 12] 水星が西方最大離角(04:42)

[April 13] 上弦の半月(04:06)

[Figure] First-quarter Moon shines high in the southwest with Pollux and Castor

            April 13, 8 or 9 pm.


March 31 - April 6, 2019

今週も寒暖差の大きい1週間になりそうです。星見に夢中になり、体調を崩さないようにしましょう。

新月を迎える今週は、月明かりのない暗い星空を楽しめます。双眼鏡や小型天体望遠鏡で遠い銀河を見るチャンスです。おおぐま座のM81, M82、しし座のM65, M66 などはいかがでしょうか?

2日(火)の明け方、東南東の空では-3.9等級の金星(明けの明星)と月齢27の細い月がならんで見えます(下図)。ただし、高度は10度ほどと低いので東方の視界が開けた場所でしか見えません。いわゆる星景写真(地上の風景と星を一緒に写す)に最適な現象ですね。そのとき、南の空で明るく輝いているのは木星(-2.3等級)です。

[April 5] 新月(17:50)

[Figure] The thin crescent Moon and Venus

            Dawn, April 2nd, 30 minutes before sunrise.


March 24 - 30, 2019

春分は過ぎましたが、最高気温が10℃以下の日があり(最低気温はもちろん氷点下)、那須の山から雪が飛んでくることもあります。

しかし、星空は確実に春を迎えています。冬を代表する明るい星々(星座)は、宵の空で西に傾いています。その一つである「おうし座」のプレアデス星団の近くを火星が通り過ぎようとしています(実際に近くを通るわけではありませんが)。最接近は3月31日で、約3°の距離まで近づきます(下図)。最接近の前後10日ほどは、双眼鏡で同一視野に入ります。昨年の7月に地球と接近した火星は、すでに地球から遠ざかり、望遠鏡を使っても点にしか見えません。しかし、そのオレンジ色の火星と青色のプレアデス星団のならびは綺麗です。カメラを三脚に載せて撮影しましょう。肉眼で見るよりも写真の方が色彩がはっきりして、より美しく見えます。

[March 27] 水星が留(20:43)

[March 27] 下弦の半月(13:10)

[Figure] Mars and the Pleiades. Mars is passing the Pleiades on March 31st.


March 17 - 23, 2019

21日(木)に満月を迎える今週は、月明かりのある明るい星空が続きます。その満月の日は、たまたま春を告げる「春分の日」です。1日のほぼ半分が昼間です。そして、気温が1日ごとに高くなるにつれ、春の風物詩? スギ花粉の飛散量も多くなっているようです。

明るい夜空では、1等星や惑星がとりわけ目立っています。宵の頃、東~南東の空には春を代表する星座(しし座、うしかい座、おとめ座など)の1等星が輝き、南西~西の空では冬を代表する星座(オリオン座、おうし座、おおいぬ座など)の1等星がまだ明るく輝いています。おうし座のプレアデス星団の下(おうし座とおひつじ座の境界付近)ではオレンジ色の火星(1.3等級)が輝き(下図)、毎日少しずつプレアデス星団に近づいていくように見えます。

[March 21] 春分(06:58)

                 満月(10:43)

[Figure] Mars just below the Pleiades. 

            Mars moves closer to the Pleiades day by day.


March 10 - 16, 2019

今週は、夜空に月明かりが戻ってきます。どうしても暗い星空を見たいなら、夜半すぎがいいでしょう。

もし深夜まで起きていたなら、冬と春の境界をなす星座「かに座」を探してみましょう。冬の星座「ふたご座」のポルックスと春の星座「しし座」のレグルスの間にやや暗い4つの星(4~5等星)が台形のようにならんでいいます。台形の中には「蜂の巣星団」という散開星団 M44 があるので、双眼鏡で観ましょう(下図)。

[March 13] 木星が西矩(01:40)

[March 14] 上弦の半月(19:27)

      水星が内合(15:48)

[Figure] The Beehive star cluster M44 held in the constellation Cancer.

      The circle indicates a binocular's field of view (7°).


March 3 - 9, 2019

新月を迎える今週は、ほぼ月明かりのない暗い星空となります。先週から引き続き、淡い光を放つ星雲・星団の観察には、ちょうどよい時期です。双眼鏡で観察してみましょう。

夕方の南の空では、おおいぬ座の1等星シリウスが白く明るく輝いています。双眼鏡を使って午後7時30ころに南中するシリウスの真南(真下)約4°のあたりを見ると、灰色のシミのような淡い光があります(下図)。それが、散開星団M41です。淡い光を中心に×印のように星が並んでいます。

ちなみに、シリウスは最も明るい恒星(太陽以外で)として有名ですが、北半球の中緯度から肉眼で見える恒星(太陽以外で)として最も地球に近い(8.6光年)ことを知ってましたか?

[March 5] 水星が留(14:27)

[March 7] 新月(01:04)

               海王星が合(20:06)

[Figure] Sirius and M41 (4°south of Sirius)

             The circle indicates a binocular's field of view (7°).


February 24 - March 2, 2019

満月を過ぎた今週は、日没後から夜中までが月明かりのない暗い星空となります。淡い光を放つ星雲・星団の観察には、ちょうどよい時期です。双眼鏡で観察してみましょう。また、天の川が見えるような街明かりが少ない所では、黄道光の観察にもいい時期です。黄道光は視野の広い眼視がいいですね。

明け方の東の空では、28日(木)から来月の3日(日)にかけて、惑星の列にそって細い月が通過します。28日は木星、3月2日は土星、3日は金星の近くを月が通るように見えます。特に3日の朝は、細い月と明るい金星が約1°の距離にならんで目立つでしょう(下図)。

[February 26] 下弦の半月(20:28)

[February 27] 水星が東方最大離角(10:25)

[Figure] The waning Moon skims along Jupiter, Saturn and Venus in the down sky.


February 17 - 23, 2019

今週は満月があり、明るい星空となります。しかし、1等星が多いこの季節は大丈夫。月といっしょにたくさんの明るい星が見えます。19日(火)の日没後には、月と共にしし座の1等星レグルスが東の地平線から昇ります。

この季節ならではの見所を2つ紹介します。1つは、北の空の北斗七星とカシオペヤ座です。北極星のポインターであるこれらが、ほぼ同じ高さに見えます。まるで理科の教科書のようです(下図)。もう一つは、日没後の黄道光(こうどうこう)です。天球上の太陽の通り道(黄道)が、西の地平線に高角度で立ち、見やすくなっています。これは、太陽系空間のチリが太陽に照らされて輝いているものです。とても淡い光ですから、西の空が暗い場所でないと見えませんが観察してみましょう。今週なら、月明かりのない週末がいいですね。

[February 20] 満月(00:54)今年最大の満月

[Figure] The Big Dipper and Cassiopeia at about the same height.


February 10 - 16, 2019

今週は、午前中から昼ころにかけて月が地平線から昇ります。日没後の月の観察にはちょうどいいですね。月明かりのない暗い星空を楽しむには、夜中から明け方までの時間帯になります。明け方の東の空には、金星、木星そして土星が見えています。週末に向かって、金星が木星から離れて土星に近づいていくように見えます(下図)。

2月12日は、ダーウィン・デイ(ダーウィンの誕生日)です。博物学や進化論で有名ですね。かつて欧州宇宙機関(ESA)で、系外地球型惑星と地球外生命を調査するための計画“ダーウィン”がありました。計画段階でその活動は終了しましたが。

[February 13] 上弦の半月(07:26)

[Figure] Venus, Jupiter and Saturn in the southeast sky at Dawn, Feb 16th.

      The blue grid is 10°scale.


February 3 - 9, 2019

今週の4日(月)は立春です。1年の中で最も寒くて雪が多いときですね。星空も綺麗な季節です。しかし、確実に昼間の時間が少しずつですが延びています。

2月1日の新聞に、明け方の惑星(金星、木星)と月の写真が載っていました。特別な天文イベントがないのに珍しく感じました。明け方の惑星は、まだしばらく楽しむことができます。今週後半には、月のない東の空に土星も仲間入りします。早起きしたら東の空をチェックしましょう。

先週に続き、今週も月のない星空を楽しむことができます。でも寒いです。そういうときは、双眼鏡で手軽に観察がいいですね。お勧めは、オリオン大星雲やおうし座のプレアデス星団、ヒアデス星団かな? ヒアデス星団には、視力がよければ肉眼で分離できる二重星があります(下図)。

[February 5] 新月(06:04)

[Figure] The double stars in the Hyades area with Binoculars

             The large circle indicates real field of view 7°


January 27 - February 2, 2019

とうとう白河地域でも雪が積もりました(26日(土)の朝)。その日の午前中は、鼻水を垂らしながら雪かきしました。

今週から来週は、寒いけど月明かりのない星空を楽しむことができます。そして、夜が長いこの季節は一晩で四季の星座を楽しめます。夕方には「はくちょう座」が北十字として北西の地平線に立ち、西の空には秋の四辺形(ペガスス座)が傾き、南東から北東の空には「おうし座」「ぎょしゃ座」「オリオン座」「ふたご座」などが見えています。午後8時ころになると、東の地平線から「しし座」が昇ってきます。明け方の東の空では、月と金星、木星、土星が輝いています。

さて、今週も「ぎょしゃ座」について紹介しましょう。夕方の東の空高く、明るく輝いている星が1等星「カペラ」です。そのカペラを使った大きな五角形の星の並びが「ぎょしゃ座」ということは、みなさんがご存知のとおりです。もう一つ、特徴的な星の並びが「ぎょしゃ座」にあることを知ってますか? カペラの数度ほど右に、3,4等星からなる小さな二等辺三角形があります(下図)。それは、「the Kids (子ヤギ)」として知られています。空が暗くないと見えませんが、そのきれいな二等辺三角形を探してみましょう。 

[January 28] 下弦の半月(06:10)

[Figure] Capella (little she-goat) and “the Kids”


January 20 - 26, 2019

1月20日(日)は、二十四節気の大寒です。先週から那須連山の雪雲が白河にも流れ込んで、雲で星空が隠されることがありました。21日(月)には月が満月となり、雪雲と月明かりで今週の星空は期待できないかもしれません。

明け方の東の低空では、先週に続いて金星、木星、アンタレスが明るく輝いています。25日(金)、26日(土)ころには、それら3つの星がほぼ水平に並んで見えます。

24日(木)以降になると月の出の時刻が少しずつ遅くなり、日没の1時間後あたりから月の出のころまで、冬の天の川を見るチャンスが到来します(下図)。先週の本欄に書いたように、冬は天の川の外周方向が見えます。ちょうど、来週の27日(日)から2月5日(火)まで、環境省による「冬の星空観察」期間です。この機会に天の川を観察して、観察結果を報告してはいかがでしょうか? 環境省の「星空を見よう」というウェブページに「平成30年度冬の星空観察」の詳しい説明があります。

https://www.env.go.jp/air/life/hoshizorakansatsu/index.html

[January 21] 満月(14:16)

[January 22] プレセペ星団の食(01時ころ)

[Figure] The Galaxy in winter sky on Jan. 24th, 2019, 7 pm.


January 13 - 19, 2019

冬まっさかり寒い日が続いています。白河での降雪は、ほとんどありません。毎晩、冬の星々がキラキラ輝いています。

太陽系(地球)から見ると、銀河系の中心は「いて座」の方向にあります。冬は見えません。でも、銀河系中心の反対方向なら冬こそ見るチャンスです。「おうし座」と「ぎょしゃ座」の境界付近にある「エルナト(ぎょしゃ座)」という星の近くが銀河系中心の反対方向です。

明け方の東空では、金星(-4.3等)、木星(-1.8等)、そしてアンタレス(1.1等)が三角形を形づくっています(下図)。金星が、徐々に木星に近づくのを毎朝見るのは楽しそうです。その2つの惑星は、23日(水)には隣に並んで見えます。日の出の1時間ほど前が観察にはいいでしょう。夏の夜空では、赤く明るく輝くアンタレスですが、金星と木星の近くでは存在感が薄くなっています。

[January 14] 上弦の半月(15:46)

[January 17] ヒヤデス星団食(一晩中)

[Figure] Venus is moving down toward Jupiter.

      Dawn, Jan.19th.


January 6 - 12, 2019

年が明けてからの白河は穏やかな天気が続いています。降雪はほとんどありません。明け方の月と惑星もよく見えています。

今週は部分日食があります(下図)。6日(日)の午前中に欠け始めから終わりまでを観ることができます。地域によって食分と時刻がちがうので、国立天文台のホームページなどで調べましょう。晴れたら観察したいですね。「日食めがね」を通しての肉眼での観察もリアルでいいのですが、もしビデオカメラをお持ちならビデオ撮影をお勧めします。お手軽に部分日食の記録を残せます。ビデオカメラの対物レンズの前に日食めがねをセロテープで付ければ準備オーケー。ズーム機能で太陽を大きく捉えるとピントも自動で合います。

*肉眼で日食を観るときは、目をいためないように必ず「日食めがね」を使ってください。

    また、デジタルカメラやデジタルビデオカメラの受光素子を守るためにも「日食めがね」は有効です。

[January 6] 新月(10:28)

      部分日食(午前)

      金星が西方最大離角 約47度(13:54)

[January 11] 冥王星が合(21:05)

[Figure] Partial solar eclipse on the morning of January 6th at Shirakawa region.


December 30, 2018 - January 5, 2019

いよいよ年末・年始の一週間。今週の白河は降雪で始まりました。朝、庭の積雪は 3.5cm でしたが、このまま降り続くと道路も白くなりそうです。

さて、1月1日の朝は晴れるでしょうか。もし晴れたなら、月と3つの惑星(金星・木星・水星)が初日の出前の東の空で一直線に並びます(下図)。その日が晴れなくても、月の位置は変わりますが、しばらくの間(2~3日)は一直線に並んでいます。

三大流星群の一つ、しぶんぎ座流星群が4日(金)未明から早朝にかけてに見頃を迎えます。新月に近いその日は、月明かりがなくて観察にはもってこいの条件です。

来週の日曜日(6日)には部分日食があります。

年始から忙しい日が続きそうですね。

Happy Holidays!

[December 30] 月が天の赤道を通過(02:01)

[January 2] 土星が合(13:43)

[January 3] 地球が近日点通過(14:20)

[January 4] しぶんぎ座流星群のピーク(11:00ころ)

[Figure] The Moon and planets make a line on the morning of January 1st.

     1 hour before sunrise (5:55 am).


December 23 - 29, 2018

祝 冬至。日没の時刻が少しずつ遅くなり、私たちに届く太陽光も少しずつ力強くなりますね。空気が澄みわたり、たくさんの1等星が見える冬は、星空観察にはいいのですが、寒すぎます。私は雪が大好きですが、雪雲で星空が隠されるのも困ります。また、冬は月の南中高度が高く(下図参照)、満月のころには地上が明るくなり、星の輝きがちょっとだけ鈍くなります。何かと悩みの多い冬です。

ウィルタネン彗星とプレアデス星団のランデブーを写真に撮りました。「STARGAZING」のページに置きましたのでご覧ください。

[December 23] 満月(02:49)

[December 29] 下弦の半月(18:34)

[Figure] A comparison of the Moon culmination altitude in winter solstice with summer solstice.


December 16 - 22, 2018

今週は少し暖かくなるという天気予報がでています。でも、雲の多い日が続きそうです(残念)。

ふたご座流星群ピークの日(今月14日)も曇り空のため、流星群を観ることができませんでした(重ねて残念)。

みなさんは、ウィルタネン彗星を観察しましたか。今のところ、肉眼では見えていません。私はもっぱら写真に撮って観察しています。16日(日)には、地球に最接近(1150万km)し、プレアデス星団の近くに見えますので探しやすいかと思います(下図)。写真に最適ですね。彗星(ほうき星)の淡い光を捉えるには、月が沈んでいる時間帯に探してください。プレアデス星団との2ショットを狙うなら、レンズの焦点距離は 135mm くらいがよいでしょう。ちなみに、今月の23日(日)にはカペラ(ぎょしゃ座)のすぐ隣に見えます。今月10日(月)に撮影した写真を「STARGAZING」のページに置きましたのでご覧ください。

今週の午後8時ころ、全天でもっとも明るく見える恒星シリウス(おおいぬ座)が、オリオンのベルト(三つ星)を地平線に延長したちょうど東南東の地平線から昇ってきます。三つ星とシリウス、なぜか綺麗です。

そして明け方の東の空では金星、水星、木星が明るく輝いています。

[December 20] カール・セーガンの命日(1996年)

[December 22] 冬至(07:23)

[Figure] Comet 46P / Wirtanen. 

    The comet's path through this week. Times are 01h30m.


December 9 - 15, 2018

冬らしい天気の始まりです。強い北風が吹くようになり、日本各地から初雪の便りが発信されています。福島県の南部(白河市)でも12月9日(日)朝、初雪となり、屋根や自動車の上が白くなりました。星を観るのには厳しい季節です。

先週後半から今週前半にかけて、日没の時刻が1年で最も早まっています。しかし、日の出の時刻は来年の1月上旬まで遅くなり続けます。せっかくの夜が長い季節ですが、もう少し暖かいといいのに!

1日の中で最も気温が低い時間帯の明け方の東の空には、最大光度を過ぎたばかりの金星(明けの明星)が 6:30am ころまで煌々と輝いています。巷では「UFO?」という声が聞こえてきそうです。

14日(金)には三大流星群の一つ「ふたご座流星群」が極大(9:00pmころ)を迎えます。街明かりのないところでは、月が沈んだ後(11:30pm以降)、1時間あたり数十個の流れ星が見えるかもしれません(下図)。雪が降らずに晴れますように。

さらに、今週と来週はウィルタネン彗星が見頃を迎えます。地球に最接近する16日(日)にはプレアデス星団の近くに見える予定です。4~5等級ほどまで明るくなると予想されていますが、あくまでも淡い光の彗星なので注意深く探してみましょう。

[December 9] 海王星が東矩(02:21)

[December 10] 火星が東矩(09:33)

[December 14] ふたご座流星群が極大(21:00ころ)

[December 15] 水星が西方最大離角(20:30)観察の好機

上弦の半月(20:49)

[Figure] The Geminid meteor shower, December 14th (09:30 pm)

             Let's layer up even warmly and gaze up the meteor shower.


December 2 - 8, 2018

夕方、西の空では夏の大三角が見えています。はくちょう座は、いかにも北十字といわんばかりに立ってます。そして、東の空では、ぎょしゃ座、ふたご座、おうし座、オリオン座など冬の星座が見やすくなっています。

来週の日曜日(9日)の夕方、西空の低いところ(高度は約5度)で細い月と土星がならびます(下図)。西の空がひらけているなら、是非見ましょう。また、来週の金曜日(14日)には「ふたご座流星群」が極大を迎えます。晴れていれば、月が沈んだ後にはたくさんの流星が見えるでしょう。今からカメラを準備して観察計画を立てておきましょう。望遠鏡はいらないですよ。

国立天文台が「ふたご座流星群を眺めよう2018」キャンペーンをしています(下記アドレスを参照)。

https://naojcamp.nao.ac.jp/phenomena/201812-geminids/

[December 2] 金星が最大光度、ー4.7等級(12:02)

[December 7] 水星が留、以後順行(05:22)

                      新月(16:20)

[Figure] The crescent Moon lights with Saturn.

             This is December 9th (5:20 pm). 


November 25 - December 1, 2018

日に日に、日没が早まり日の出が遅くなっています。気温も順調に下がっています。24日(土)の朝には那須連山に、前日の雪が載っていました(初冠雪?)。夜の外出は、ちょっと億劫になりますね。

宵の頃、天頂には秋の四辺形、その北東にはアンドロメダ座、そしてペルセウス座がならんでいます。そこには肉眼で見えるアンドロメダ銀河(M31)と二重星団(hーχ)があります。これらは、およそ4等級の明るさがあるので、空の条件さえよければ肉眼でも見えます。都市近郊の郊外なら、双眼鏡で見つけましょう。

30日(金)の夜明け前には、南の空高くにレグルス(しし座)と半月が見えます(下図)。その左下には、12月2日(日)に最大光度となる金星(明けの明星)も見えています。

[November 26] 木星が合(19:21)

[November 27] 水星が内合(19:58)

[November 30] 下弦の半月(09:19)

[Figure] The waning Moon lights with Regulus.

            This is November 30th (5:30 am). 


November 18 - 24, 2018

しし座流星群は見えましたか? 晴れなかった地域も多かったようですね。

このところ、日没の時刻が早くなっているのを感じます。いよいよ夜の長い季節が巡ってきますが、寒さも厳しくなってきます。体調を崩さないように注意して星空を楽しみましょう。

夕方、西の空には夏の大三角が、南の空には秋の四辺形が見えています。夜10時ころになると冬の大三角が東の空に見えます。明け方には東の空に、かろうじて春の大三角も見えます。1晩にして四季の図形をコンプリートですね。

23日(金)が満月なので、今週は月明かりの明るい夜が続きます。その23日の夕方、19時頃に東の空で満月とアルデバラン(おうし座)が近づきます。その上方にはプレアデス星団が輝いています(下図)。

[November 23] 満月(14:39)

[Figure] The Moon lights with Aldebaran and the Pleiades.


November 11 - 17, 2018

今週の月は三日月から徐々に膨らんでいきます。週初めの夕方には西の空で綺麗な景色を演出してくれるでしょう。一方、東の空では冬を知らせるカペラ(ぎょしゃ座)やプレアデス星団が昇ってきます。寒いですが、たまには星空を眺めてみましょう。

今週後半には、明け方の東の空で金星(明けの明星)とスピカ(おとめ座)がならびます(下図)。

そして、厳密には来週になりますが、18日(日)の未明、月没後の午前2時頃から明け方にかけて「しし座流星群」が見られます。ほんの少しの数しか流れないかもしれませんが、2001年の大出現を懐かしむのもいいかも。極大の予想時刻は午前7時頃で、もう夜が明けてますね。

[November 14] 金星が留、以後は順行(12:12)

[November 15] 月が遠地点(00:56)

       上弦の半月(23:54)

[November 17] 水星が留、以後は逆行(14:02)

[Figure] Venus (Morning Star) and Spica appear close together this week.

            This is November 15th (5:15 am).


November 4 - 10, 2018

肌寒くていよいよ冬が近づいてきたかな、と思ったら日中は暑いほど気温が上がることもあります。

日没後の星空では夏の大三角が天頂付近で輝いていますが、しばらくすると秋の四辺形が天頂付近にやってきます。22時頃になると東の空には冬の星座が昇ってきます。星空の綺麗な季節がやってきますね。

5日(月)の夕方、南南東の空で火星がやぎ座のデルタ星とならんで見えます(下図)。その左下には、フォーマルハウト(みなみのうお座)も見えています。あまり目立たないですが南の空で秋の星座を探してみましょう。

[November 7] 水星が東方最大離角 23°19′(0:32)

                   立冬

[November 8] 新月(1:02)

[November 9] カールセーガンの誕生日(生きていれば84歳)

[Figure] Mars and CAPRICORNUS, November 5th (5:40 pm).

             Mars and δCapricorni are very close (0.6° apart).


October 28 - November 3, 2018

今週はハロウィン(Halloween)ですね。いつの間にか日本でも定着してしまいました。実は、星の世界にもハロウィンがあります。この数日間、“The Ghost of Summer Suns” が星空に現れます。その正体は、夕方に西北西の低空に見えるアルクトゥールス(うしかい座)です。毎年、ハロウィンのころになると、アルクトゥールスは夏至の頃の太陽とほぼ同じ時刻に同じ場所で輝くのです(下図)。

[October 28] ヨーロッパのサマータイム最終日

[October 30] 水星が木星の南をとおる(12:38)

[November 1] 下弦の半月(01:40)

[Figure] The Ghost of Summer Suns, October 29th (5:45 pm).

           The yellow star in this figure marks near the spot where the sun stood at the same time during the summer solstice.


October 21 - 27, 2018

日に日に寒くなっています。そして、快晴のもとで今週が始まりました。

明朝(22日(月))の未明にオリオン座流星群がピークを迎えます。全国的に天気予報はよさそうです。月曜日の朝ですが早寝早起きで見ましょうか? ピーク時刻は午前2時。十三夜の月は午前3時ころに沈みます。オリオン座とふたご座の中間付近に放射点があるので、たくさんの1等星と共に写真に写したいですね。ハリー彗星を母天体とするオリオン座流星群は、流星数こそ少なめ(1時間あたり20個)ですが、明るいものや流星痕を残すことが多いのが特徴です。楽しみです。

週末(27日(土))の宵のころ、東の空で満月を過ぎた月がおうし座のアルデバランのすぐそばに並びます(下図)。その上方にはプレアデス星団も見えます。双眼鏡で観るのがちょうどいいですね。

[October 24] 天王星が衝(14:37)

[October 25] 満月(1:45)

                   金星が内合(11:12)

[Figure] The waning Moon shines with Aldebaran near the Pleiades, October 27th (8:30 pm).


October 14 - 20, 2018

朝晩は寒いほどに冷え込むようになりました。

宵の南の空の主役は、いて座からやぎ座にバトンタッチです。明るい星がなく目立たないやぎ座ですが、その中央には赤い火星(-0.9 等)があるので見つけやすいと思います。さらに今週の18日(木)には半月を過ぎた月もやぎ座の中で輝きます(下図)。この機会にやぎ座を見つけてみましょう。

これら明るい月と火星の左下では、秋の一つ星「フォーマルハウト」が輝いています(下図)。こちらも必見です。

[October 15] 冥王星が東矩(19:38)

[October 17] 上弦の月(3:02)

[October 18] 月が火星の北 1°57"を通る(22:02)

[Figure] The waxing Moon and Mars, October 18th (6 pm).


October 7 - 13, 2018

台風25号(Kong-rey)が通り過ぎ、再び残暑のころの暑さが戻ってきました。

宵の空で賑やかだった惑星は、今は3つに減ってしまいました。木星は西の地平線近くでどうにか見えています(下図)。

[October 9] 新月(12:47)

[Figure] The waxing crescent Moon and Jupiter, October 12th (6 pm).


September 30 - October 6, 2018

今週の天気はどうなるのでしょうか。台風24号(Trami)の強風と大雨で始まりました。

宵の空の天頂で、はくちょう座が輝いています。今年の夏、はくちょう座のくちばしに位置するアルビレオは、連星でなく二重星であると結論づけられました。望遠鏡を天頂に向けるのは厳しいので、双眼鏡で観てみましょう。

季節はどんどん進みます。明け方には、春の星座しし座が東の地平線から昇ります(下図)。10月6日には細い月とレグルスがならびます。しし座を探してみましょう。

[October 2] 望遠鏡の日(1608年、オランダのめがね職人ハンス・リッペルヘイが望遠鏡の特許を申請した日)

[October 4] 世界宇宙週間(10月10日まで。1957年、世界初の人工衛星スプートニク1号が打ち上げられた日)

[October 5] 金星が留、以後逆行(13:17)

[Figure] The waning crescent Moon and Regulus, October 6th (04:30 am).


September 23 - 29, 2018

今週は23日(日)秋分の日から始まります。いよいよ夏が終わりますね。

宵の空で、いて座のティーポットは南南西の空へ移動してお茶を注ぎはじめています。天頂の座は、ベガからデネブに変わっています。北東の空にはカシオペア座が数字の「3」の形で輝き、南東の低い空には秋の一つ星フォーマルハウトが見えています。

29日(土)の夜10時過ぎには北東の空におうし座が昇り、プレアデス星団とアルデバランが縦にならんでいます。それらの真ん中のやや右には月が輝き、二等辺三角形を形づくっています(下図)。

[September 23] 秋分(10:54)

[September 24] 中秋の名月

[September 25] 満月(11:52)

[September 26] 土星が等矩(22:03)

[Figure] The Moon and TAURUS at the late-night, September 29th (22:00).


September 16 - 22, 2018

雨天で始まった今週の天気はどうなるのでしょうか? 期待しないで、たまの晴れ間に星を楽しみましょう。

その星空は、夏から秋にほぼ変わりつつあります。宵に見えていた4つの惑星は3つになりました。金星は薄明のうちに西の地平線に沈みます。その後、あっという間に木星も地平線近くまで高度を下げます。夜空に残った土星と火星は明るいので、少しの雲ならすぐに見つかります。20日(木)には、月と火星が南の空でならんでいます。月齢11の月はとても明るいですが、大接近から50日ほど過ぎた火星もまだ月に負けないほど明るく(-1.7等級)輝いているので、月と火星がならんでいる様子を見ることができます(下図)。

[September 17] 上弦の半月(08:15)

[September 18] 月が土星の近くを通る

[September 20] 水星が外合(16:03)

[September 21] 金星が最大光度(-4.6等級、薄明の中でも見えます)

[Figure] The Moon and Mars travel across the southern sky together, September 20th (19:30 pm).

             Saturn shines to the right of them.


September 9 - 15, 2018

先週から引き続き、今週も秋雨前線が日本列島に沿うように延びているので、星空は期待できそうにありません。

しかし、あきらめずに最新の天気予報を確認しましょう。今週は月がなくて暗い星空なので、南西の地平線から立ち上り天頂をとおって北東の地平線まで夜空をまたぐ「天の川」を観るのには絶好の時期です。

13日(木)以降の夕方には、細い月が日ごとに金星、木星、アンタレスの近くに見えます。

秋の星座も高度を上げてきているので観察しやすくなっています(下図)。

[September 10] 新月(03:01)

[Figure] The Andromegasus Dipper, September 12th (19:30 pm).


September 2 - 8, 2018

秋雨前線が関東まで南下し、今週は涼しい日で始まりました。

夜空では、金星、木星、土星、火星が明るく輝いています。月明かりのない頭上で、夏の大三角と天の川がきれいです。しかし、さそり座は少しずつ南西の地平線に近づいています。もうすぐ秋かな?

明け方の水星は徐々に高度を下げています。レグルス(しし座)に近づいた水星を双眼鏡で覗いてみましょう(下図)。

[September 2] 夕方の西空で金星とスピカが接近

[September 3] 下弦の半月(11:37)

[September 6] 土星が留、以後順行(19:27)

[September 8] 海王星が衝(13:32)

[Figure] Mercury and Regulus on the morning (04:30 am) of the September 6th.

             Mercury (very low in the east) twinkles (-1.5 magnitude).

             The circle indicates a visible field of general binoculars (7°).


August 26 - September 1, 2018

まだまだ蒸し暑い日が続いています。

しかし、少しずつですが日の出が遅くなり日の入りが早くなっています。先週も書きましたが、22時ころには秋の星座ペガスス座などが見えてきます。ペガスス座の一部である秋の四辺形とそこに接するアンドロメダ座の背骨の星々で大きなひしゃくの形ができます。これを“the Andromegasus Dipper” ということがあります。

そして、夜明けのころには冬の星座が東の空に昇ってきます。そこでは、西方最大離角となった水星が見頃を迎えています(下図)。

[August 26] 満月(20:56)

[August 27] 水星が西方最大離角

[August 28] 火星が留となり、以後順行

[Figure] Mercury and winter stars, Dawn, Aug 29 04:00 am.

             Mercury (very low in the east) will grow brighter day and day.


August 19 - 25, 2018

今週も相変わらず4つの明るい惑星が宵の空に見えています。望遠鏡を使って観察しましょう。

21日(火)には、半月過ぎの膨らんでいる月が土星のすぐ北を通ります(下図)。

また、8月は天の川がよく見えます。月明かりのない夜中が観察の好機です。

南の空のいて座から天頂の夏の大三角(はくちょう座)をとおってカシオペア座の方へ延びています。

天の川も月明かりのない暗い夜空で観察しましょう。

22時を過ぎると、秋の星座ペガススの四角形が東の空に昇ってきます。いよいよ猛暑も終わりでしょうか?

[Figure] Saturn and Moon, Dusk, Aug 21 19:30 pm.


August 12 - 18, 2018

今週は、ペルセウス座流星群で始まります。そのピークは日本時間13日午前10時と予想されています。

したがって、観察に適するのは13日の夜明け前となります。すでに流星数は増加をはじめています。

11日に新月を過ぎたばかりなので、月明かりのない星空で流星群を観察できます。

流星群の観察には、放射点が高い深夜から夜明け前ころが最適です。しかし、まだ放射点が低い宵のころに観察するのもよいものです。なぜなら、低い放射点から飛び出す流星は地球の高層大気をかすめるように飛ぶので、その飛跡はとても長く美しいものになります。

[August 13] ペルセウス座流星群極大(10:00)

[August 18] 金星が東方最大離角

      上弦の半月(16:49)

[Figure] The Perseid meteors  (August 12, 10:30 pm).

              The Perseid meteors appear to stream away from the shower's radiant point.

  

August 5 - 11, 2018

今週も宵の空では、4つの明るい惑星が輝いています(下図)。高い建物がなくて地平線近くまで見わたせる所では、西の空から東南東の空にかけて、金星・木星・土星そして接近中の火星が順にならんで見えています。日没後45分から60分ころが見頃でしょう。是非、望遠鏡で覗いてください。

[August 5] 下弦の半月(3:18)

[August 7] 立秋

[August 11] 新月(18:58)

来週は、いよいよペルセウス座流星群、楽しみですね。

[Figure] Four bright planets

             August 6, Dusk (7:50 pm).  

     The mesh in this figure expresses horizontal coordinates (every 10 degrees).


July 29 - August 4, 2018

宵のころ、北西の空には北斗七星が斜めになって見えています。

その右(約35度)あたりで北極星がかすかな光を放っています。

北極星は小さなひしゃくの取っ手の先端の星です。そして、ひしゃくのボールを形作る星が北極星の左上(約20度)に2つ縦にならんで見えます。北極星の周りを回るこの2つの星は北極星の守護天使といわれています。

今週の7月31日16時50分、いよいよ火星大接近(約5760万km)です。望遠鏡でその表面を観察したいですね(下図)。

「サイエンス誌(7月25日号)」に “Radar evidence of subglacial liquid water on Mars” という論文が発表されました。マーズ・エクスプレス衛星のレーダー観測により、南極冠の近くに液体の水が存在する証拠が見つかったそうです。

[Figure] The martian surface and satellites

             July 31, Dusk (9 pm). 


July 22 - 28, 2018

夏の星空になりました。夕暮れは雲に覆われても、夜中になると晴れます。

頭上には夏の大三角が昇り、天の川の中にはくちょう座(北十字)の大きな姿が見えています。

明るい惑星4つ(金星、火星、木星、土星)が東西方向に並び、観望会では絶好の観察対象となっています。

[July 25] 月の西に土星がならぶ(下図)

     その土星は、月までの距離の3420倍のところにあり、直径は月の35倍もあります。

[July 28] 満月(5:20)

       皆既月食(ただし、日本では月入帯隊。21世紀で最長の食時間。)

     火星が「衝(太陽の反対)」の位置にやってくる。

[Figure] The Moon pairs up with Saturn.

             July 25, Dusk (8 pm).


July 15 - 21, 2018

やっと梅雨が明けました。と思ったら、こんどは猛暑の嵐です。

日没から1時間もすると空高いところに星(恒星)が見え始めます。

夏空の明るい星、ベガとアルクトゥールスです。色の違いに注目しましょう。

16日(月)には、夕方の西空に三日月と金星がならび、多くの人の目を引くでしょう。

夏の代表的な星座である「さそり座」が見頃を迎えています。

誰にも分かりやすいS字型の星の並びをもつさそり座は、「夏のオリオン」とも

いわれています。どちらの星座にも赤色超巨星(アンタレスとベテルギウス)が

あることも2つの星座が対比される理由の一つです。

[July 16] 月が金星の北(約1.5度)を通る

[July 20] 上弦の半月(4:52)

               その半月は、夕方の西空で木星とスピカをお供に輝いています。

     月と木星を結ぶ線を東に延長すると、さそり座のアンタレスが見つかります(下図)。

[July 21] 少し膨らみはじめた月が、木星の北(約4度)を通る

[Figure] The Moon hangs with Spica and then Jupiter.

             July 20-21, Dusk (8 pm).


July 8 - 14, 2018

先週はすっかり梅雨空に戻りましたが、今週の天気はどうなるのでしょうか?

星空が覗けば、金星、木星、土星、火星が見られます。

7月10日(火)日没後1時間ころには、金星としし座のレグルスが角度で約1°ほどに近づいているようすを見ることができます(下図)。

[July 13] 新月(11:48)

[Figure] Venus and Regulus in conjunction

             July 10, Dusk  (8 pm).


July 1 - 7, 2018

今月末に大接近を迎える火星は、午後10時ころになると高度10度ほどまで昇り、その赤さが目立ちます。

この夏には、望遠鏡を使って火星を観察しましょう。

北西の空では、北斗七星が水汲みの角度に回転してきました(下図)。初秋までは、水を汲む角度で見ることができます。

[July 6] 下弦の半月(16:51)

[July 7] 地球が遠日点を通過(01:47、太陽までの距離 約1億5200万km)

[Figure] The Big Dipper scoops up water

             July 4, After dark (10 pm).


June 24 - 30, 2018

今週の星空では、28日(木)に満月となる月が一晩中輝いています。

その満月は土星の近くで明るく輝きます(下図)。

満月と土星は、いかにも仲間であるかのように見えますが、土星は、月までの距離の3400倍も遠く離れています。

そして直径では、土星が月の35倍も大きいのです。

[June 27] 土星が太陽の反対方向 [衝(しょう)]

[June 28] 満月(13:53)

     満月が土星の近くで輝く

     火星が [留(りゅう)] となり、逆行を始める

[Figure] June 28, Nightfall (9 pm).

             The full Moon shines with Saturn to its upper right.


June 17 - 23, 2018

星座の世界は、春から夏へと徐々に変わりつつあります。

21日(木)には夏至を迎えます。今週の夕方、同じ場所から日没の方位をきわめて正確に記録してみましょう。

でも肉眼や望遠鏡で直接太陽を見ると失明の危険があるので、電柱など同じ場所にあるものの影の動き

から日没の方位の変化を調べるといいでしょう。夏至の日を境に、日没の方位が微妙に南へ折り返すのが

分かるかも?

火星は、7月31日の大接近をめざして地球との距離を縮めています。大型望遠鏡により、火星表面での砂嵐が

観測されています。

[June 20] 上弦の半月

[June 21] 19:07 (JST) 夏至 日本など北半球では昼の長さが1年で最も長く、南半球では最も短い。

[June 23] 半月を過ぎた月が、木星と共に南の空で明るく輝いています。

     さすがの1等星スピカも少しかすんでしまいます(下図)。

[Figure] June 23, Nightfall (9 pm).

             The bright Moon shines with bright Jupiter.


June 10 - 16, 2018

いよいよ梅雨の季節となりました。晴れた日には、双眼鏡や小口径望遠鏡でお手軽な観察がいいですね。

日没後の東の空では、こと座の1等星ベガが明るく輝いています。

カールセーガン原作の映画「コンタクト」では、宇宙人により電波が発射された惑星系として印象に残っています。

そのベガの左下に見えること座のイプシロン星(4等星)は「ダブルダブルスター」とよばれています。

双眼鏡では二重星、小口径望遠鏡では四重星であることが分かります。

双眼鏡や小口径望遠鏡でよく見える木星のガリレオ衛星は、木星の周りを行ったり来たりしています。

特に今月15日(金)の夜は、4つのガリレオ衛星が木星の近くに寄り添っているように見えます。

[June 11 - 12] 日没後の西の空で、金星、ポルックス、そしてカストルがほぼ一直線に水平に並んで見えます。

[June 14] 新月

[June 16] 日没後、西北西の低い空に金星、細い三日月、ふたご座のポルックス、カストルが集まって見えます。

     その左上にはしし座が迫ってきてます(下図)。

[Figure] Dusk, June 16, 1 hour after sunset.


June 3 - 9, 2018

今週も、日没後の西の空では金星が明るく輝いています。

その金星は毎日ほぼ同じ方位・高度に見えますが、背景のふたご座は日ごとに高度を下げていきます。

火星は、午後11時ころに東(やや南より)の地平線から昇り、午前3時ころに南中します。

3日(日)の夜には、月と火星が並んで見えます(下図)。

[Figure] June 3, 2018 (about 3 am), Looking south

There are waning Moon with bright Mars and Saturn.


May 27 - June 2, 2018

今週も、日没後の西の空では金星が明るく輝いています。

ほぼ不動の金星に対して、木星は少しずつ南へ移動するとともに高度を上げています。

[May 27] 満月直前の大きな月が木星のとなりに見えます。しかし、木星は月までの距離の約1700倍も

遠くにあるのです。月と木星のはるか上方(高度は約65度)で、うしかい座のアルクトゥールスが明るく輝いています。

このアルクトゥールスは、木星までの距離の約530,000倍ものはるか彼方にあります。宇宙は広い!

真夜中の24時から25時頃には、木星の衛星イオが木星面を通過します。

[May 31] 満月を過ぎたばかりの月が東の地平線から昇り、しばらくすると土星が東の地平線から昇ってくるのが見えます。

土星は月のすぐ隣にあるように見えますが、月までの距離の約3,400倍のところにあります。

[Figure] May 28-31, 2018 (about 10 pm), Looking southeast

The Moon glares with Jupiter on 28th and Saturn on 31st.


May 20 - 26, 2018

今週も、日没後の東の空には春の大曲線、西の空には冬のダイヤモンドの一部が見えています。

約2週間前に衝の位置を過ぎたばかりの木星は、まだ観察の好機です。

タイミングよく望遠鏡で観察すると、大赤斑やガリレオ衛星(イオ、エウロパ)の木星面通過を

見ることができます。

今週から約1ヶ月間、木星はてんびん座のアルファ星(3等級)の近くで輝いています。

そのてんびん座アルファ星は、双眼鏡で見ると2重星(2.8等級と5.1等級)であることがわかります。

ただの2重星ではありません。重力で結びついている連星なのです。

また、北東の空にはこと座の1等星ベガが昇ってきます。

そして午後10時を過ぎる頃には夏の大三角が東の地平線近くで見え始めます。

[May 22] 半月(上弦)が、しし座の1等星レグルスの近くで輝いています。

[May 26] もうすぐ満月の月が、スピカと木星とで細長い直角三角形をなします(下図)。

[Figure] May 26, 2018 (about 9 pm),  Looking southeast

Using the Moon, you can pick out Jupiter, Spica, and Aipha Librae early dusk.

   

May 13 - 19, 2018

日没後、東の空には春の大曲線、西の空には冬のダイヤモンドの一部がみえています。

ふたご座のポルックスとカストルが冬のダイヤモンドの上辺をなしています。

その左下には、こいぬ座のプロキオン、右下にはぎょしゃ座のカペラが輝いています。

春の大曲線を、西(おおぐま座の頭部)の方向へ延長すると、ぎらぎらと輝く金星が見つかります。

その金星の左下では、地平線に沈みゆくオリオン座のベテルギウスが瞬いています。

南東の地平線上には、マイナス2.5等級の木星が昇ってきます。

[May 13] 木星の最大の衛星ガニメデが木星の前面を通過します。

しかし、日本では昼間のため観察できません。

[May 15] 新月(20:48 JST)

[木星] マイナス2.5等級の木星は、ほぼ「衝」の位置にあります。

夕暮れが終わるころ南東の空に明るく輝き、西の地平線に金星が沈むと、夜空で最も明るい星(月を除く)となります。

つまり、太陽ー地球ー木星が一直線に並び、地球から木星までの距離が近い(約658,000,000 km)のです。

[Figure]  Dusk, May 18, 2018 (about 1 hour after sunset)