地学巡検
2018年8月1-2日(水-木)、埼玉県高等学校理化研究会の野外巡検研修会が開催されました。
この研修会の運営委員の方とのご縁により、1日(水)に実施された那須・白河地域に分布する那須火山起源の火山岩(主に安山岩や玄武岩)の観察等を案内することになりました。
さすがに埼玉県、地質がテーマの巡検に大勢の参加者(約20人ほど)が集まりました。私は、私立学校(地学担当)を退職してから地質の話をする機会がほとんどなかったので、とても楽しい時間を参加者のみなさんと共有できました。ありがとうございました。
観察地点① 那珂川河畔公園付近
扇状地(段丘)堆積物の下位に那珂川岩屑なだれ堆積物が観られる露頭があります。この岩屑なだれ堆積物の中に那須火山起源の火山岩(玄武岩、安山岩)の礫が含まれています。川原の礫に比べると風化の程度が弱くて、岩石の観察にはもってこいです(写真上)。
観察地点② 阿武隈川の川原(白河市内)
阿武隈川は三本槍岳の北斜面に源流を持ち、その川原には流域に分布するさまざまな岩石の礫が観られます。那須火山起源の火山岩(玄武岩、安山岩)をはじめ、白亜紀の花崗岩類、そしてジュラ紀付加体のチャート、砂岩(ホルンフェルス)などが、広い川原にたくさん集まっています。それらの礫を拾って、地球の歴史を想像しながら参加者のみなさんと岩石観察を楽しみました(写真下)。
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